皆さんは、日本証券業協会が実施している、証券外務員資格をご存じでしょうか。この資格は、証券会社や銀行などの金融機関で働いている人であれば取得しなければいけないものです。またこの資格は、金融機関や保険会社などで、金融商品(預金や株式や各種保険などが含まれる)の勧誘などの営業活動、あるいは証券取引を行うために不可欠なものです。

本記事では、そんな証券外務員の資格試験に合格するための効率的な勉強法について詳しく紹介していきます。

 

証券外務員とは?外務員資格とはどのような資格?

まず、証券外務員・外務員資格がどのようなものなのかを簡単に説明します。

上記でも述べた通り、証券外務員の資格は証券会社や銀行や保険会社で働いている人の多くが取得しているものです。証券外務員は、証券会社や保険会社などの金融機関で金融商品の取引を担当しており、顧客に対して金融商品の勧誘などの営業活動や商品説明を行っています。

そして証券外務員になるためには、民間試験である外務員資格試験を受験し合格しなければなりません。外務員資格試験に合格し、日本証券協会へ外務員登録申請を行い、登録を受けることで初めて外務員として活動することが可能となるわけです。また、この外務員資格は、金融機関で専門的な知識を生かしながら金融商品に関するアドバイスに携わる際などに、取得しておくことが必要条件となります。このように、証券外務員資格は民間試験の中でも公共性がとても高い資格だということが分かります。

 

外務員試験の概要

次に、外務員試験の概要について詳しく紹介していきます。

証券外務員の資格ですが、2種類あることは皆さんご存じでしょうか。証券外務員資格は「二種外務員」と「一種外務員」に分かれています。2つの大きな違いは「取り扱える金融商品の幅の広さ」です。二種外務員は、株式や国債などの現物を扱うことが出来ますが、一種外務員は二種外務員が行える業務に加えて、「信用取引」「デリバティブ」の取引・勧誘が可能になります。これによって、一種外務員は金融商品取引に関するすべての金融商品を取り扱うことが出来るようになる、ということです。

また、外務員試験の受験資格は一種・二種ともに特になく、年齢・性別・学歴等に関係なく誰でも受験することができます。そして、以下が試験概要の詳細となります。

 

 

 

一種試験 二種試験
出題形式 〇×問題:70問

五肢択一選択方式:30問

〇×問題:50問

五肢択一選択方式:20問

合計問題数 100問 70問
合格基準 308点以上(440点満点) 210点以上(300点満点)
試験時間 160分 120分
試験会場 全国の各都道府県の会場
試験日 ほぼ毎日(土日祝日を除く)
受験料 10,323円(税込)

外務員試験の難易度はどのくらい?

ここで、外務員試験の難易度がどのくらいなのか見ていこうと思います。

上記で紹介したように、外務員試験は、一種試験の場合440点満点中308点、二種試験の場合300点満点中210点がそれぞれ合格ラインです。つまり、どちらも7割以上の点数を取ることが必要になってきます。では、7割以上というのはどのくらい難しいのでしょうか。ここで、近年の外務員試験の合格率を見てみましょう。

 

試験種類 受験者数 合格者数 合格率
2020年度 一種試験 4,594名 3,425名 74.6%
二種試験 2,725名 1,878名 68.9%
2019年度 一種試験 4,633名 3,132名 67.6%
二種試験 3,131名 2,042名 65.2%

こちらを見てもらうと分かる通り、直近2年の合格率は7割前後だということが分かります。合格率7割前後と聞くと、そこまで難易度が高いようには思わないでしょう。また偏差値に換算した場合、取得偏差値はおおよそ54前後になります。ですので、外務員試験は試験対策をしっかりとしておけば、十分合格を目指せるほどの難易度なのです。

 

外務員試験の勉強時間はどれくらい必要?

では、外務員試験に合格するためには一体どのくらいの時間が必要なのでしょうか。ずばりそれは、一種か二種かで変わってきます。一般的な目安だと、一種の場合は80~100時間程度、二種の場合は、40~50時間程度になります。これは、毎日2時間程度の勉強をしたと仮定すると、一種なら1か月半ほど、二種なら1か月以内でそれぞれ取得できるほどの時間になります。しかしこれは、証券や経済に関する知識がない初学者の場合の勉強時間ですので、ある程度証券に関する知識がある人や金融機関で働いている人であれば、もう少し短い勉強時間や勉強期間で済むことになります。

また、二種の試験に合格している人が一種の試験合格を目指す場合は、すでにある程度の知識を持っているので、通常の勉強時間より少ない勉強時間で合格できるでしょう。

 

外務員試験の勉強法は?

合格率7割前後の外務員試験はそこまで難易度は高くないので、独学で資格取得することは十分可能です。ただ、独学で合格までたどり着くには、いくつかのポイントを意識しながら勉強に取り組む必要があります。ここでは、独学で勉強する際に気を付けるべきポイントをいくつか紹介していきます。

 

  • 試験日までの学習計画を立てる

まずは学習計画を立てることが非常に重要です。先ほども述べた通り、外務員試験に合格するためには、一種の場合は80~100時間程度、二種の場合は、40~50時間程度の勉強時間が必要とされています。これを参考にして、試験日からの日数を逆算することで、1日当たりに必要な勉強時間を明らかにさせましょう。また、1日に必要な勉強時間を出した後に、その時間の中でどの分野を学習していくのか、具体的な計画を立てることも重要です。

 

  • 計算問題を完璧に

外務員試験のなかで、計算問題は必ず出題されます。この計算問題は、配点が高いのですが、難易度はあまり高くないので、絶対に落とさないようにしましょう。計算問題のパターンというのは限られているので、問題を繰り返し解くことでパターンと公式を覚えてしまいましょう。ちなみに計算問題では、「株式業務」や「債券業務」、「財務諸表と企業分析」などがよく出題されます。

 

  • 問題集を解いて傾向を掴む

独学で合格するには、実際の試験形式を把握するために問題集を解いて慣れる必要があります。問題集を解くことによって出題されるポイントや傾向を掴むことが出来るからです。外務員試験の問題集は、書店でもオンラインからでも購入することが出来るので、是非何冊か手に入れて、繰り返しそれらを解き試験に備えましょう。

 

これら3つのポイントを押さえてしっかりと試験の対策をすれば、合格へ近づくでしょう。

 

おすすめの参考書は?

それでは最後に、試験に合格するためのおすすめの参考書について紹介していきます。

 

「うかる! 証券外務員一種 必修問題集 」(ファイナンシャルバンクインスティチュート編集)

 

フィナンシャルバンクインスティチュート (編集)
出版社 : 日本経済新聞出版 、出典:出版社HP

 

こちらは、外務員試験一種用のテキストとなっています。

このテキストの特徴としては、

・「何が出題されやすいか」「どう備えるべきか」傾向と対策を章ごとに掲載

・左ページ=問題、右ページ=解答・解説のわかりやすい構成

・各問に難易度を表示

などの点が挙げられます。

また、巻末に本番レベルの模擬試験を収録しているので、実際の試験の傾向や雰囲気を掴みながら問題を解くことが出来ます。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。以上、外務員資格試験の勉強法について紹介しました。

証券外務員は、証券会社で働いている人や、証券業務に関わる人は必ず取得しておかなければならない資格であり、金融業界への就職や転職にも有利に働きます。

興味がある人は是非この機会に、取得に向けて勉強してみてはいかがでしょうか。