技術英検の履歴書の書き方は? – 何級から就職・就活(新卒/転職)で評価される?

谷所健一郎
出版社:マイナビ出版、出典:出版社HP

そもそも技術英検とは?

 

技術英検こと、技術英語能力検定は、公益社団法人日本技術英語協会が運営している日本における英語検定です。

 

科学技術文書を英語で読む能力・書く能力を客観的に正しく評価するために日本で生まれた試験です。

 

TOEICや英検のようなポピュラーな英語試験とは異なり、科学技術英語に特化しています。

 

技術英検には、5つの級が設定されています。

  1. プロフェッショナル(最上位)
  2. 準プロフェッショナル
  3. 1級
  4. 2級
  5. 3級(最下位)
平野 信輔(著)
出版社:日本能率協会マネジメントセンター、出典:amazon.co.jp

 

最上位のプロフェッショナルは、合格率が5%と国内最難関の英語試験といっても過言ではないでしょう。TOEIC満点経験者でも、合格するのは容易くないと言います。

 

「工業英検」というものが昔にありましたが、実は、工業英検は技術英検の前身となっております。

つまり、技術英検は名前を変えたのです。

基本的な理念は変化せず、試験の名称と級の名称に少々テコ入れが2020年度の試験から実装されました。

上級レベルの資格については、級の名称が「1級」「2級」から「プロフェッショナル」「準プロフェッショナル」に変更され、プロフェッショナル以外のレベルの級の名称は、「準2級」「3級」「4級」から、「1級」「2級」「3級」に変更されました。

 

 

技術英検の履歴書記入方法

 

履歴書に書くときは、どう書けば良いのでしょうか。

実際の書き方は下記の通りです。

 

2022年4月 技術英検 N級 取得

もしくは

2004年1月 工業英語能力検定 N級 取得

名称変更前に工業英検を取った人は、上記のように記載するとともに、技術英検という名称で当該資格を公的資格として使うことはできません。注意してください。

 

技術英検が評価される業界・職種

次に技術英検が評価されるところはどこでしょうか。

  • 翻訳業界

前述の通り、技術英検は科学技術に関する高い専門性を誇ります。英語圏の科学技術系の書籍や論文を適切に翻訳できる人材は日本において不足しています。

 

科学雑誌等の翻訳に興味がある人は技術英検を取ってみるべきかもしれません。

  • 研究機関

技術英検が活きる機関といえば、大学などの研究機関です。大学では学生でさえ英語の論文や文献を読みまくります。研究者は言うまでもないでしょう。技術英検で培ったスキルがそのまま役に立つわけです。

 

特に理系の研究職に就きたい方に技術英検はおすすめです。

 

平野 信輔(著)
出版社:日本能率協会マネジメントセンター、出典:amazon.co.jp

 

就職活動で評価されるのは何級からなのか、各級のレベル;英検、TOEICとの比較

 

科学技術系の翻訳業界に進みたい人は、プロフェッショナルもしくは準プロフェッショナルを目指しましょう。

 

前者は、英検準1級〜1級レベル、TOEIC満点レベル相当であり、後者は英検準1級レベル、TOEIC 740点程度のレベルです。

難易度が高いので、合格は容易くないですが、不可能ではありません。

 

研究機関に進みたいあなたは、準プロフェッショナルもしくは1級を目指しましょう。

 

技術英検1級は、英検2級〜準1級相当、TOEIC 650点レベルです。

ここまでくると難易度も落ち着いてくるので、しっかり対策することで高い確率で合格できるでしょう。

 

技術英検の履歴書への書き方のまとめ

 

ここまで、技術英検の履歴書への記入方法、就職に役立つのか、そしてどの級からなら履歴書に書けるのか、について解説してきました。

 

  • 記入方法:2022年4月 技術英検 N級 取得
  • 技術英検は、科学技術系の翻訳業、研究機関への就職で役立つ可能性アリ!
  • 翻訳業界志望者は、技術英検でプロフェッショナルもしくは準プロフェッショナル取得を目指そう!
  • 研究機関志望者は、準プロフェッショナルもしくは1級を目指そう!

 

どうしても技術英検で級位を取ることが難しい場合は、TOEICなど他の英語試験に戦いの場を移すのもアリでしょう。

 

結局のところ、技術英検もTOEICも手段でしかありません。

 

自分が高得点を取りやすい試験が就職活動で英語力のアピール材料となるならば、その試験で高いスコアを取ることを目標にしましょう。健闘を祈ります。

平野 信輔(著)
出版社:日本能率協会マネジメントセンター、出典:amazon.co.jp

 

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