測量士の給与・年収はどのくらい?残業はどのくらいあるの?
測量士は、測量の計画を立案し、実施する職種、国家資格です。
国や地方公共団体などが実施する測量の公共測量と全ての測量の基礎となる測量である基本測量を行うために必要となります。
測量士になることを検討している方の多くは、測量士の働き方や給料が気になりやすいと思います。そこで、今回は測量士の年収や忙しいために残業が多いという噂が本当か、測量士の働き方のポイントなどについて紹介していきたいと思います。
測量士の平均年収
測量士の平均年収は、厚生労働省の令和2年賃金構造基本統計調査の数値を参考にすると、460万円程度と言われています。
企業の規模ごとの賃金の数値も算出していますが、会社の方針や経験・技能によって変化するため、参考程度であることは確認していただきたいです。
会社員の平均年収とあまり変わらず、少し上回る程度であることがわかります。
ただし、測量士の給料には注意点があります。
一般的な会社員と比較して、昇給が早い段階で頭打ちになることにあると思います。年収600万円程度で頭打ちになるケースがかなりあり、高い収入を望むことは難しいとされています。
この背景には様々な要因がありますが、たいていの測量会社は、利益率の低い測量の案件を数多くこなすことで運営されていることが問題視されやすいです。
、出典:出版社HP
測量士の残業について
では、測量士の残業時間はどうでしょうか。年収と同様に令和2年賃金構造基本統計調査の結果を見ると、月8時間という結果になっています。
これだけ見ると、かなり少ないように見えますが、実際は残業時間が長く、業務も体力を使うために過酷な労働環境である、という意見が多く見られます。おそらく、労働時間を適切に管理できていない会社が多いのでしょう。
効率的に測量を行うことが重要で、残業も慣れてくれば減らせる、という意見もありますが、引き受ける数が多く、長時間労働が一般的になっている会社もあるようです。
過酷な場合は、朝は現場で測量を行い、事務所に戻ってから夜間まで、膨大なデータの処理と計画の立案に追われる生活になる可能性があります。
測量士の良い点
一般的に言われる測量士の良い点は、次のようなものがあります。
・人手不足であるため、求人が常にある
・いろいろな場所に行ける
・測量の需要は必ず存在する
・経験を積めば、独立できる可能性がある
測量士の悪い点
測量士の悪い点は、以下のようなものが挙げられています。
・外での作業があるため、夏は暑く、冬は寒い
・体力を使う仕事があり、案件によっては危険な作業を伴うことがある
・業務の過酷さに比べて、給料が割りに合わないことが多い
・長時間労働が常態化しやすい
職場環境の悪さを理由に辞めてしまう人が多いようです。人間関係の悪さを指摘する意見もあり、問題の多い会社がかなり存在するとされています。
測量士を続けるには、どういった会社に入るか、といったことに加えて、やりがいや将来的な目標を持てるかどうかが重要になるでしょう。
測量士の給与・年収のまとめ
今回は、測量士の年収や働き方、残業時間について紹介してきました。測量士は残業時間が長くなるケースが多く、年収もあまり高くならないケースが多いことは確かです。
しかし、残業が少ない会社があることも事実で、専門性の高い測量を行うことや独立することで年収を高くする事例もあります。測量に興味があり、専門的な仕事をしてみたい、という方には良い仕事になると思います。
測量士を目指すかどうかを検討している方は、測量士になった際、将来的にどんな測量士になりたいか、どんな働き方をしたいかを考えながら、判断していただきたいと思います。
、出典:出版社HP