スマートマスター試験の過去問・サンプル練習問題



はじめに

スマートマスター試験は毎年3月と9月に行い、「スマートハウスの基礎」および「スマートハウスを支える機器・技術の基礎」の2科目で各科目 15問となっております。

ここでは古い問題になりますが、感覚を掴むために読んでみましょう。また直近の試験は法令なども変化しているため必ず最新のテキスト、問題集を読み、学んでいきましょう。

【家電製品エンジニア試験の過去問・サンプル練習問題】

【家電製品アドバイザー試験の過去問・サンプル練習問題】

 

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スマートハウスの基礎問題集1

 

次は、資源エネルギー庁が公表している電力システム改革の目的や実施概要などについて述べたものである。

問題

(ア)~(オ)について、正しいものは1、誤っているものは2をマークしなさい。

(ア)電力システム改革の主たる目的は、「電力の安定供給の確保」「電気料金の最大限の抑制」「電気利用の選択肢や企業の事業機会の拡大」である。

(イ)電力広域的運営推進機関(OCCTO)は、電力系統の広域的運用の調整をするほか、各電力会社の供給計画の取りまとめやルール整備、需給ひっ迫時の措置をするための司令塔として、2015年4月から運営されている。

(ウ)電力の小売は、2000年3月より特別高圧連系の需要家に対して、次に2005年4月から高圧連系の需要家に対して自由化された。そして2016年4月か ら、低圧連系の需要家に対して自由化されたことで、電力の小売はほぼ全面的に自由化されたことになる。今後は、残された課題として、離島での電力自由化を 進める計画である。

(エ)ネガワット取引とは、電力会社と需要家との間で、あらかじめピーク時などに節電する契約を結んだうえで、電力会社からの依頼に応じて需要家が節電した場合の対価を得る仕組みのことをさす。

(オ)電力システム改革の第3段階として、「発電」「送配電」「小売」を一括で実施していた形態から「送配電」を法的に分離することで、送配電ネットワークの中立性を高め、誰もが公平に利用できるようになる。これに先立って電力システム改革の第2段階で電力料金規制の撤廃が実施された。

正解

(ア)1(イ)1(ウ)2(I)1(オ)

解説

(ウ)電力の小売は、2000年3月より特別高圧連系の需要家に対して、次に2005年4月から高圧連系の需要家に対して自由化された。そして2016年4月から、低圧連系の需要家に対して自由化されたことで、電力の小売はほぼ全面的に自由化された。電力の小売の自由化は、離島も含めたすべての需要家が対象となっている。

(オ)電力システム改革の第3段階として、「発電」「送配電」「小売」を一括で実施していた形態から「送配電」を法的に分離することで、送配電ネットワークの中立性を高め、誰もが公平に利用できるようになる。電力料金規制の撤廃も電力システム改革の第3段階で実施する予定である。

 

 

 

 

 

問題

次は、HEMS関連機器について述べたものである。

 

(ア)~(オ)について、正しいものは1、誤っているものは2をマークしなさい。

(ア)エネルギー計測ユニットおよびエアコンや冷蔵庫などの大型の家電製品、さらに創エネ・蓄エネ機器は、住宅内で一度設置されると場所を変更することが少ない。新築住宅では、これらの機器とHEMSコントローラーを通信の信頼性が高い有線LANで配線し接続することが多いが、既築住宅にこれらを設置する場合や、あとから機器や設備などを追加する場合は、一般的にWi-Fi、Bluetooth、Wi-SUNなどの無線通信を活用して接続することが多い。

(イ)HEMSコントローラーは、住宅などに設置された創エネ蓄エネ・省エネ機器と通信することでエネルギーマネジメントを行うという重要な役割を持つ機器である。

(ウ)エネルギー計測ユニットは、分電盤の回路ごとの電流を測定するため、CTセンサーを用いて消費電力などを計測している。このエネルギー計測ユニットによる測定値の精度は高いことから、スマートメーターと同等のデータとして、電気料金の厳密な計算に使用することができる。

(エ)一般的に分電盤の分岐回路は、部屋ごとあるいは複数のコンセントの単位などで束ねられており、エネルギー計測ユニットでは機器単体の消費電力の測定はできない。冷蔵庫やエアコン、照明器具、テレビなどの消費電力量の多い家電製品単体の消費電力を個別に把握するには、分岐回路を家電製品ごとに設置しなければならない。

(オ)

HEMSと接続される可能性が高くエネルギーマネジメントで重要な役割を持つ機器として、以下の重点8機器が経済産業省の「スマートハウス・ビル標準事業促進検討会」で特定され、現在も当時の8機器が継続している。

1.スマートメーター

3.蓄電池

2.太陽光発電

4.燃料電池

5.EV/PHV(EVPS)

7.IHクッキングヒーター

6.エアコン

8.給湯機器

 

正解

(ア)1(イ)1(ウ)2(エ)2(オ)2

解説

(ウ)エネルギー計測ユニットは、分電盤の回路ごとの電流を測定するため、CTセンサーを用いて消費電力などを計測している。CTセンサーの精度によるが、2%~5%程度の誤差は含まれているのが一般的であり、エネルギーの見える化機能のための数値などに使用されている。このエネルギー計 測ユニットは、スマートメーターとは異なり、計量法で定められた規制対象ではなく、適合の検定を受けていないため厳密な電気料金の計算に使用するものではない。

(工)一般的に分電盤の分岐回路は、部屋ごとあるいは複数のコンセントの単位などで束ねられており、エネルギー計測ユニットによる測定では、機器単体の消費電力量の測定は困難である。しかし、消費電力の測定・表示ができる機能を内蔵したエアコンなどの家電製品をHEMSコントローラーに接続することで、家電製品単体の消費電力などの情報を取得し管理することができる。

(オ)HEMSと接続される可能性が高くエネルギーマネジメントで重要な役割を持つ機器として、以下の重点8機器が経済産業省の「スマートハウス・ビル標準・事業促進検討会」で特定され、現在も当時の8機器が継続している。現時点では、IHクッキングヒーターは8機器に該当していない。(対象となっているのは照明機器である)

 

1.スマートメーター

2.太陽光発電

3.蓄電池

4.燃料電池

5.EV/PHV (EVPS)

6.エアコン

7.照明機器

8.給湯機器

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スマートハウスの基礎問題集2

問題

次は、日本のエネルギー事情とその課題に対する施策などについて述べたものである。

g(ア)~(オ)について、正しいものは1、誤っているものは2をマークしなさい。

(ア)再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力、地熱などの自然エネルギーを使って永続的に利用できるエネルギーのことをいう。廃材生ゴミ・植物油などを燃焼させたりガス化して発電するバイオマス発電は、再生可能エネルギーには該当出しない。

(イ)第四次エネルギー基本計画では、水素を電気、熱に続く第三のエネルギーとするべく、水素インフラ整備に向けた取り組みを加速することが定められた。家庭用燃料電池(エネファーム)や燃料電池車(FCV)の普及に努め、将来は水素発電の本格導入も視野に入れて取り組むことになっている。

(ウ)再生可能エネルギーを有効に活用するためには、エネルギーを一時的に貯蔵し、必要なときに取り出せる蓄電池システムの活用が重要である。鉛蓄電池やNAS電池は急速充放電が可能であるため、一般的にはリチウムイオン蓄電池やニッケル水素電池よりも短時間の出力調整を行う用途に利用されている。

(エ)建物の高い断熱性能と高効率設備による省エネルギー化、および再生可能エネルギーの導入により、一般家庭の年間での一次エネルギー消費量を正味(ネット)でゼロにする「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」(ゼッチ)と呼ばれる住宅の普及を国として目指している。

(オ)再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)では、発電した電力を法令で定められた価格期間で電力会社が買い取ることを義務付けている。また、その買取費用を消費者が電気の使用量に応じて「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という形で電気料金の一部として負担することになっている。

正解

(ア)2(イ)1(ウ)2(エ)1(オ)1

解説

(ア)再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力、地熱などの自然エネルギーを使って永続的に利用できるエネルギーのことをいう。廃材生ゴミ植物油などを燃焼させたりガス化して発電するバイオマス発電も、再生可能エネルギーと定義されている。

(ウ)再生可能エネルギーを有効に活用するためには、エネルギーを一時的に貯蔵し、必要なときに取り出せる蓄電池システムの活用が重要である。リチウムイオン蓄電池やニッケル水素電池は急速充放電が可能であるため、一般的には鉛蓄電池やNAS電池よりも短時間の出力調整を行う用途に利用されている。

 

 

問題

次は、HEMSを導入することによって、既に実行可能なサービスなどについて述べたものである。

①~④のうち、誤っているものを1つ選び、その番号をマークしなさい。

 

①電力会社のスマートメーターにより収集される各家庭の消費電力量データは、30分ごとに電力会社に送信されている。スマートメーターと通信できるHEMSを導入することで、一定期間における消費電力量データに加え、リアルタイムで消費電カデータを確認できる。

②離れて生活する親元にHEMSを導入し、子どもが自分の携帯端末などを親元のHEMSの遠隔操作端末として設定することで、親元の電気使用状況を確認したり、エアコンの運転操作などが可能になる。

③HEMSを導入することで、帰宅する前にエアコンのスイッチをONする遠隔操作やドアホンの来客者の画像を携帯電話やスマートフォンに送信する機能、外出中に自宅の玄関の施錠を確認する機能などを利用することができる。

④HEMSを導入することで、分電盤の主幹回路分岐回路ごとの電気の使用量を計測し管理することが可能になる。さらに、太陽光発電や燃料電池などの発電機器の発電量も管理することができる。しかし、HEMSは、電気を管理する専用システムであり、ガスや水道の使用量については別のシステムが必要となる。

正解④

解説

④HEMSを導入することで、分電盤の主幹回路分岐回路ごとの電気の使用量を計測し管理することが可能になる。さらに、太陽光発電や燃料電池などの発電機器の発電量に加え、ガスや水道の使用量を計測することで、その家で使用している水道および各エネルギーを統合的に管理することができる。

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家電製品問題集1

問題

次は、家庭用冷蔵庫および冷却原理について述べたものである。

 

(ア)~(オ)について、正しいものは1、誤っているものは 2をマークしなさい。

(ア)一般的に、家庭用冷蔵庫は、冷媒の蒸発熱を利用して庫内を低温にしている。現在、冷媒を利用する冷却方式として主流となっているのは、圧縮式である。

(イ)運転中の冷却器には、庫内の空気や食品から奪われた水分が霜となって付着する。霜が冷却器に付着すると、冷却効率が悪くなるため定期的に冷却器に高温の風を当て、霜を溶かす方法で霜を取り除いている。

(ウ)現在、家庭用冷蔵庫では、従来の代替フロン冷媒R-134aに比べ、地球温暖化係数が約1/400であるイソブタン冷媒R-600aの使用が主流となっている。ただし、それらの断熱材発泡剤にはフロンを使用しており、そのノンフロン化が重要な課題のひとつとなっている。

(エ)間接冷却方式には、1つの冷却器で冷蔵室冷凍室を温度制御するシングル冷却方式、および冷蔵室と冷凍室にそれぞれ専用の冷却器を設けたツイン冷却方式がある。ツイン冷却方式では、冷蔵専用冷却器、冷凍専用冷却器への冷媒の流れを三方弁によって切り替えている。

(オ)JISによる家庭用冷蔵庫の消費電力量の測定条件として、「庫内を冷やすために必要な部分(冷気が循環するダクト部分)」は定格内容積に含まれていない。

正解

(ア)1(イ)2(ウ)2(エ)1(オ)1

解説

(イ)霜取りは、冷却器に取り付けたヒーターに通電して霜を溶かすことにより行う。高温の風を冷却器に当てるわけではない。

(ウ)現在販売されている家庭用冷蔵庫のほとんどが、冷媒、断熱材発泡剤ともにフロンを使用しないノンフロン冷蔵庫である。断熱材発泡剤には、(ノンフロンである) シクロペンタンが使用されている。

 

 

 

 

 

問題

次は、空気清浄機について述べたものである。

①~④のうち、誤っているものを1つ選び、その番号をマークしなさい。

①HEPAフィルターは集じんフィルターの1つで、目の細かい不織布のフィルターにより微粒子を集じん・ろ過する機能を有している。HEPAフィルターは、日本工業規格(JIS)において、定格流量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率が求められている。

②加湿空気清浄機に採用されている気化式の加湿機能は、水を含ませた加湿フィルターにヒーターで加熱した温風を当てて気化させ、加湿エアを吹き出す構造である。

③PM2.5とは、粒子径がおおむね2.5μm以下の微小粒子状物質の総称である。消費者の商品選択に適切な情報を提供する観点から、 日本電機工業会の会員メーカーは、カタログなどにおけるPM2.5の集じん・除去性能について、性能表示とともに「0.1μm未満の微小粒子状物質については、除去の確認ができていない」などの表示を行っている。

エアコンが運転を開始すると、エアコンからの信号を受け取り、自動で運転開始する加湿空気清浄機が販売されている。加湿しながら暖房を行うことにより、設定温度は低めでも体感温度はアップし、節電につながる。

正解②

解説

②気化式は、水を含ませた加湿フィルターに取り込んだ室内空気を通過させ、加湿エアを吹き出す構造である。ヒーターは搭載されていない。

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家電製品問題集2

問題

次は、照明器具について述べたものである。

(ア)~(オ)について、正しいものは1、誤っているものは2をマークしなさい。

(ア)全光束とは、光源がすべての方向に対して放出する光の総量である。一般的には、全光束の値が高いほど明るい光源といえる。全光束の値は、LED電球などの明るさを表す指標としてカタログなどに表示されている。全光束の単位はカンデラ(cd)で表される。

(イ)白色LEDには赤外線や紫外線の波長をほとんど含まないので、生鮮食品など熱に弱い被照射物などへの照明や、紫外線放射による色あせなどが心配なデリケートな被照射物への照明に適している。

(ウ)基準光で見たときの演色性の数値(平均演色評価数Ra)を100とすると、一般的にRaが80以上であれば、色の再現性が良いといわれており、LED照明をリビングなどの住空間に設置する場合、Raが80以上のものを選択するとよい。(エ)ダウンライトの上部に断熱材が敷き詰めてある場合、器具内の温度が上がってLEDランプの発光効率が低下し、寿命が短くなる。ダウンライトの枠や反射板にSマークが付いている場合は、密閉形器具対応タイプのLEDランプを使用する必要がある。

(オ)代表的な光源色である「昼白色」「昼光色」「電球色」のうち、自然の光の色に近いのは「昼光色」であり、住宅、オフィスなどで幅広く使われている。

正解(ア)2(イ)1(ウ)1(エ)2(オ)2

解說

(ア)全光束の単位は、カンデラ(cd)ではなくルーメン(lm)である。

(エ)ダウンライトの枠や反射板にSマークが付いている場合は、密閉形器具対応タイプではなく、断熱材施工器具対応タイプのLEDランプを使用する必要がある。

(オ)自然の光の色に近いのは、「昼光色」ではなく「昼白色」である。

 

 

問題

次は、ホームネットワークおよび関連する事柄などについて述べたものである。

(ア)~(オ)について、正しいものは1、誤っているものは2をマークしなさい。

(ア)家庭内のLANなどを利用して、例えば、離れた部屋に設置されたBD/HDDレコーダーに録画された映像コンテンツをテレビなどで視聴できる仕組みをDLNAと呼んでいる。DLNAを利用して著作権保護された録画放送番組を視聴するには、使用する機器が著作権保護技術のHDCPに対応している必要がある。

(イ)ONUは、FTTHによるインターネットサービスを利用するときに使用される機器である。光ファイバーで伝送されてきた光信号を電気信号に変換する機能などを持っている。

(ウ)無線LANは電波を用いる通信のため、セキュリティ対策を施さないと通信データを他人に傍受される危険性がある。暗号化方式のひとつで、一般家庭で使用される最もセキュリティレベルが高い暗号化方式といわれているのは、WEPである。

(エ)SSIDは、無線LANルーターなどの無線LANアクセスポイントの識別名のことである。パソコンなどを無線LANアクセスポイントに接続する場合に、このSSIDをパソコンの画面上で選ぶなどして、意図する無線LANアクセスポイントに接続することができる。

(オ)WPSは、無線LAN対応機器と無線アクセスポイントとの接続設定を簡単に行うことのできる仕組みのひとつである。接続設定の方式には、無線アクセスポイントとなる機器のボタンを押し、接続の設定を行うプッシュボタン方式などがある。

正解(ア)2(イ)1(ウ)2(エ)1(オ)1

解説

(ア)家庭内のLANなどを利用して、例えば、離れた部屋に設置されたBD/HDDレコーダーに録画された映像コンテンツをテレビなどで視聴できる仕組みをDLNAと呼んでいる。DLNAを利用して著作権保護された録画放送番組を視聴するには、使用する機器が著作権保護技術のHDCPではなく、DTCP-IPに対応している必要がある。

(ウ)無線LANは電波を用いる通信のため、セキュリティ対策を施さないと通信データを他人に傍受される危険性がある。暗号化方式のひとつで、一般家庭で使用される最もセキュリティレベルが高い暗号化方式といわれているのは、WEPではなく、AESである。

参照:公式テキスト(書籍/PDF/無料等)

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