時間・日付・期間を表す前置詞の使い分け【TOEICで学ぶ基礎英文法(12)】
時を表す前置詞の違いとは? at、on、inを使い分けよう
at、on、inの前置詞は時間の前に置いて期間を表現します。しかし、これらの前置詞を適切に期間ごとで使い分けできている人は多くありません。TOEICのパート5でも出題されるので、どれがどういったときに使うのか理解する必要があります。ここでは各前置詞のイメージと期間ごとの使い分けについて確認しましょう。ここでは、時間や日付、季節・年月の前では、どの前置詞をおけば良いか解説していきます。
時間を表す前置詞について
名詞の前に置く前置詞は、英文法の中でも使い分けが難しいところの一つです。中でも場所と共に間違いやすいのが時間を表す前置詞です。ここでは時間を表す前置詞について触れていきます。時間を表す語の前に置ける前置詞は多々ありますが、よく紛らわしいと言われるのは「at」、「on」、「in」と「by」、「until」の違いです。では、それぞれの前置詞がどのような場合に適しているかを見てみましょう。
【1】「at(点)」
場所と同じように時間の場合でも、「at」は「点」を表す前置詞として使われます。「at 7:00」のように、具体的な時間と組み合わされることが多いです。
例:She will come here at 9:00.(会議は9時から始まる)
【2】「on(日付・曜日)」
「on」は「at」よりも抽象的な表現になり、「on Monday」といったような日付や曜日などの前で使われます。
例:She will come here on 7 March.(彼女は3月7日にここに来ます。)
【3】「in(年・月・季節・時代)」
「in」は「on」よりもさらに抽象的な表現になり、年・月・季節・時代などの語の前で使われます。「in」は、場所を表す場合に「空間の中にいる」のイメージを持ちます。それが時間の場合、「時間的な空間の塊の中にいる」というイメージになり、年・月・季節・年などのまとまった期間に対して使われるのです。
例:She will come here in winter(彼女は冬にここに来る)
これら3つの前置詞をまとめると、「具体的at>on>in抽象的」という不等式が成り立地ます。
「~まで」という意味の前置詞「by」と「until」
「by」と「until」はどちらも、「~まで」という時間を表すものです。この2つの違いは、「ある時点まで動作を継続するか否か」というところにあります。「by」は、ある物事をその時までに終わらせれば良いという意味で、「5時までに仕事を終わらす」という文があるとしたら、「5時までに終わらせるけど、それまでその仕事をしていない」という文意でも取れます。なので、訳としては「~までに」とする方がわかりやすいです。
一方、「until」は、「物事を継続して5時までやる」という意味合いがあるので、「~まで」と訳すと違いがわかりやすいかもしれません。そのため、「until」を使って「5時までに仕事を終わらす」という言い方はできません。この訳し方では、5時まで行為を継続しなければならないからです。
例:彼女は5時までに仕事を終わらせなければならない
(正)She has to finish the task by 5:00.
(誤)She has to finish the task until 5:00.
それでは問題を見ていきましょう。
問題1:The president of Junior Electric Inc. will leave the conference ______ 5:00pm today.
(A)by
(B)until
(C)before
(D)in
先ほどの説明により、「until」は動作が継続した状態がその時まで行われるという意味合いがあります。「leave(去る)」という行為は、継続してするものではないので、当てはまらないことがわかります。また、「before」は接続詞であり、接続詞の後にはS+Vが置かれるので適切ではありません。そして、「in」は5:00pmが具体的な時刻であるために適切とは言えません。ここでは「at」の方が適切です。よって正解は(A)byとなります。
いかがでしょうか? ここで説明した通り、時間の前置詞には微妙な違いがあり、適切な使い方をしないと可笑しな英語になってしまいます。TOEIC®でも、このような微妙な違いを聞いてくる問題が出題されるので、しっかり押さえておきましょう。