診療報酬請求事務能力認定試験は独学で合格できるの?独学で勉強する上でのポイントがわかる!

診療報酬請求事務能力認定試験は、公益財団法人日本医療保険事務協会が実施している試験です。医療事務関連の資格の中で唯一厚生労働省が認めている検定試験となっています。この試験はレセプト業務を正しく行うために必要な能力を評価するものとなっています。
また受験資格は必要でなく、全国で統一された試験です。よって、指導校などに関係なく受験できるオープン試験として公正な評価が得られることにつながるものとなっています。

ではこの資格を取得するためにはどうすれば良いのでしょうか。独学でも対応できるのでしょうか。今回はそれらのことについてご紹介していきたいと思います。

診療報酬請求事務能力認定試験は独学で対応できる?

出題範囲

出題範囲は以下のようになっています。

1 医療保険制度等・公費負担医療制度の概要
2 保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識
3 診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識
4 医療用語及び医学・薬学の基礎知識
5 医療関係法規の基礎知識
6 介護保険制度の概要

試験は実技試験と学科試験があり制限時間は2つ合わせて3時間となっています。出題範囲は広いものとなっているためしっかりと勉強することが大切です。

受験資格

診療報酬請求事務能力認定試験は受験資格がありません。誰でも受験可能となっています。

合格基準・合格率

合格基準は学科試験だと60%以上、実技試験だと85%以上となっています。
また合格率は30%程度と大変難易度の高い試験となっています。
ではどのように勉強すれば良いのでしょうか。早速お勧めのテキストや勉強方法についてみていきましょう。

おすすめのテキスト

独学の際に必須なテキストとして大きく分けて3つあります。

・診療点数早見表
・問題集
・参考書

これらのテキストについておすすめのものも紹介しながら簡単に説明していきたいと思います。

診療点数早見表

診療点数早見表に関しては医学通信社が出版している『診療点数早見表』を使用すると良いでしょう。このテキストは学科試験の大半の答えを導く作業や、実技試験で必需品となってきます。また偶数年度の4月に診療点数の改定があるため必ず確認し最新のものを購入するべきです。
初学者は半年前ほどから試験の準備する方も多いと思います。繰り返しになりますが、偶数年度4月に診療点数の改定があるという点に注意してください。特に偶数年度の7月に試験を受けようとしている方は改定後の診療点数となっているので勉強する際に注意する必要があります。

問題集

おすすめの問題集として以下の3つが挙げられます。
①『診療報酬請求事務能力認定試験 受験対策と予想問題集』(医学通信社)
②『診療報酬請求事務能力認定試験 医科 最新問題と受験対策』(社会保険研究所)
③『医療事務 診療報酬請求事務能力認定試験 医科 合格テキスト&問題集』(日本能率協会マネジメントセンター)

①が最もポピュラーなものとなっています。どの問題集にも過去問が5〜6年分ほど掲載されており①、②に関してはオリジナル問題も掲載されています。
個人によって好みがあると思うので自分が1番勉強しやすいと思う問題集を購入すると良いでしょう。

参考書

おすすめの参考書として2つあります。
①『最新 医事関連法の完全知識』(医学通信社)
②『診療報酬・完全攻略マニュアル』(医学通信社)

①は診療点数早見表ではカバーできない知識が載っています。一方で②は算定項目・点数に特化した本となっています。試験中は時間がないため分厚い診療点数早見表よりイラストや図が多く使われている②を使ったほうがわかりやすいと思います。

勉強方法

勉強のステップとしては図に示した通りです。

 

 

この図を見ていただくとわかるとは思いますがまず土台を作ることが大切です。
基本単語や重要単語を覚え、意味をしっかり理解しましょう。
その次に問題の傾向を掴みましょう。どんな試験でも問題の形式や出題傾向を掴むことは必須です。問題集を解いたり過去問を解いたりしながら対策をしていくことが大切です。
最後に時間配分に注意してください。試験は学科と実技合わせて3時間となっており時間が足りないと感じる方も多いと思います。試験対策として問題を解く際は時間を常に意識してください。

勉強時間

勉強時間としては初学者の場合、独学で合格を目指すためには400時間ほどの勉強が必要となります。この勉強時間は1日に2時間勉強したとしても半年以上かかります。難易度が高いと言われる理由もわかるでしょう。経験者の場合は2ヶ月ほど勉強すれば合格するでしょう。

資格取得のメリット

診療報酬請求事務能力認定試験は難易度がとても高い試験です。この試験に合格することでレセプト作成における絶対的な信頼や病院やクリニックなどの医療機関への転職が非常に有利となるでしょう。またレセプト業務は専門性が高く経験者の替えが利かないため将来性が高いとも言えます。

まとめ

診療報酬請求事務能力認定試験はとても難易度は高い試験ですが評価も高いものとなっています。実際に受験したいと思っている方も多いのではないでしょうか。独学で勉強する際は、自分にあった参考書や問題種を選ぶことが何よりも大切です。効率よく勉強をし合格を目指しましょう。

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